放射線ってなぁに?霧箱ってなぁに?
放射線というのは、目に見えない光線のようなもの。放射線を出すものを「放射性物質」、放射線を出す力を「放射能」といいます。たき火にたとえると、次のように説明することができます。
*出典:茨城県「小学生のための原子力とエネルギーブック」(2020年度版)
放射線は、自然放射線と人工放射線に分けることができます。自然放射線は、大地や食べ物などから出ている放射線で、宇宙からもやってきています。人工放射線は、病院などで使われる放射線です。じつは、わたしたちは毎日の暮らしの中で放射線を受けているのです。
霧箱を発明したウィルソン
放射線は、そのままでは目で見ることも、音を聞くことも、味わったり熱さや痛みを感じたりすることもできません。そのような放射線を測定するための装置がいろいろと発明され、改良されてきましたが、霧箱はその中でも最も古い装置で、1897年にイギリスの物理学者チャールズ・ウィルソンによって発明されました。ウィルソンは霧箱の発明によって1927年のノーベル物理学賞を受賞しました。
箱の中でアルコールを蒸発させ、箱の下部を冷却、上部を暖めます。これにより箱の内部で上下の温度差が数十℃程度の急激な温度勾配を作ると、箱の上方はアルコール気体の飽和状態、下方には過飽和状態(霧の粒になりやすい状態)ができます。 アルコール気体の過飽和状態の中を電荷を持った高速の放射線(α線、β線など)が走ると、その通り道で作られる正、負のイオンが核になってアルコールの霧の粒が通り道にそって発生します。この白い飛行機雲のように見えるアルコールの霧が放射線の通った跡(放射線の飛跡)として観測できるのです。
α(アルファ)線 … 太く、まっすぐで短い。長さは4cmくらい。 β(ベータ)線 … 細く、ところどころ曲がっていて、長い。 宇宙線 … 太く、まっすぐで長い。ミュー粒子など。
原子力科学館では、目で見える放射線観測体験「霧箱」製作を実施しています。 詳しくはこちら→サイエンス工房へ!
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